セミナーPR Seminar

【レポート】CSRの進化版、世界の広告祭で広がるCreating Shared Valueという考え方

日時:2013年3月26日(火)  場所:アカデミーヒルズ

こんにちは、ビルコムの大熊です。

セミナーレポート第2回は、弊社が3月26日に開催したセミナー「共有価値創造型のブランド戦略~選ばれるブランドになるソーシャルクリエイティブとは~」をお届けします。生活者の情報接触環境が激変し、マーケティングの潮流も日々変化しています。 その中で新しい競争戦略になりつつある"共有価値創造"について、クリエイティブ統括ディレクターの小川が講演しました。

生活者の情報接触環境を理解する

―テレビは本当に力を取り戻したのか?

東北の震災の影響で日本広告史上最大のCM出稿量になったACのCMが取り沙汰され、TVの力が改めて注目された。しかし、通常の生活の中でその力が当てはまるとは限らない。広告に投下する予算には限界があり、生活者は自ら必要な情報以外には興味が無いという状況の中で、どのようにコミュニケーションしていくかを考える必要がある。

―進化し続けるデバイスの威力

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スマートデバイスの普及によって、生活者の情報接触態度は大きく変容した。現代人は常にニュースになりそうな写真を友人やソーシャルメディアでアップするようになっている。また、NIKEの「fuelBand」や、Google Glassなどデバイスも常に形や機能が進化しており、生活者にとって情報の取捨選択する道具であり、情報洪水から身を守る武器となっている。

―情報洪水の中で企業が取り組むべきこと

メディアは多チャンネル化しており、情報経路が複雑になっている中、従来のようなメディア上に露出し生活者の注目を集めるだけの手法では響かない。これからのマーケティングは共感を生み出すような、生活者の横並びになって語るようなコミュニケーションが必要になってくる。

"共感"が生活者と企業の良好なリレーションを築く

―ビルコムが提唱するSTORYTELLING

ビルコムとしては、企業が伝えたいメッセージを物語化することで、生活者に共感してもらうことが重要であると考えている。その上で重要になってくるのはダブルファネルプロセスである。

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生活者に共感されるコンテクスト/コンテンツを制作し、情報環流構造を設計、ブランド体験へと誘引する。その中で顧客をアセット化し、適宜情報を提供していき、ファン化することで、次の顧客を連れてくるエバンジェリストを連れてくる仕組みを構築する。また、何度もファネルを重ねていくことで恒常的にブランドに接触するような仕組みを通して、最終的に生活者に選んでもらえるようにする。

―Creating Shared Valueとは?

ハーバード大学院のマイケル・ポーターが論文で掲載したこの概念は、「企業の利益と社会的な課題の解決を両立させることで、企業はもちろん社会にも価値を生み出そうというCSRの進化型。」であり、従来までサービス提供とCSRは分断されていた中で新しい概念である。

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ケースで見る「Creating Shared Value」

世界的な潮流になりつつある「Creating Shared Value」を4つ事例から解説した。今回はその中から1つのケースを使って説明していく。

―ケース:アメリカン・エキスプレス/「スモールビジネスサタデー」

この事例は世界最大の広告祭「カンヌライオンズ」にて、昨年「Promo & Activation」と「Direct」2つの部門でグランプリを獲得したアメリカ人の『慣習』を破壊する社会運動型ムーブメントの施策である。

▼目的

Thanks Giving Dayの後に訪れるBlack FridayとCyber Mondayの間、カードのトランザクションを減少させずドライブし続ける。

▼施策

  • Small Business Saturdayという記念日を設定
  • 上院に対して公的な記念日としての認可を取るべくロビー活動
  • FacebookページやYoutube、Foursquareと連携するCMS
  • リアルなプロモーションツール
  • Amexユーザーには25ドルのSBS参加ポイントを付与

背景にある社会的なニーズとして、大規模チェーン店やオンラインショッピングサイトが影響力を増す中、地元にある小規模小売店は苦境に立たされていた。(同様に日本でも同じことが言える) そこに「スモールビジネスサタデー」という仕組みを作り上げることで、地域経済の活性化につなげている。一方、アメリカン・エキスプレスは長年、スモールビジネスの経営者を支援してきたカード会社という資産を活かすことで、トランザクション増加というベネフィットをもたらしている。

以上のようにアメリカ人のライフスタイルに根ざした買い物抑制マインドの障壁を破壊し、既存のコミュニケーションとは全く違う社会運動的な手法で目的を達成した。

以上のようにアメリカ人のライフスタイルに根ざした買い物抑制マインドの障壁を破壊し、既存のコミュニケーションとは全く違う社会運動的な手法で目的を達成した。


小川は最後に、Creating Shared Valueをマーケティングにおいて実践する為に欠かせない視点は「社会の役に立ち、生活者から共感を引き出す、自社でしかできないこと」であると解説しました。

前回のセミナーでは「モノが売れない」時代において、コト軸でのマーケティングの重要性であると説きましたが、心の豊かさを求める現代人は社会への貢献という意識も高まっているのではないかと考えられます。

少し前に話題となった"イクメン"というキーワードも、夫が子育てに参加することを当たり前化し、その関連サービスや商品へが話題になっていくということがありましたが、これもまさに「Creating Shared Value」の考えに沿っているのではないでしょうか。

企業はこれから社会の課題を踏まえた、新しい売り方を考えていく必要性があると思います。

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