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  • 2024年05月27日
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AIで世界中のアカデミアをサポートする。カクタス・コミュニケーションズが挑む、PRによる「新市場形成」

研究者や大学教授といったアカデミア向けの英文校正・翻訳サービスの提供や、非英語ネイティブ研究者の国際化支援を行っているカクタス・コミュニケーションズ様。ビルコムでは、カクタス・コミュニケーションズ様のAI英文校正・翻訳ツール「Paperpal(ペーパーパル)」の広報・PR活動を支援してきました。

世界中のアカデミアが平等なチャンスを得られ、正しく評価されるようなコミュニケーションを支援したいと語る、カクタス・コミュニケーションズ マーケティングチーム シニアマネージャーの岩田 健太郎様に、マーケティング活動におけるPRの役割や今後の展望についてお話しを伺いました。

 

語り手:カクタス・コミュニケーションズ マーケティングチーム シニアマネージャー 岩田 健太郎 様

2009年にカクタス・コミュニケーションズに入社。教育部門やカスタマーサポートチームの業務を経て、2011年に退社。2022年より同社に再入社し、新規顧客部門のマネージメントを担当。現在はマーケティングチームのシニアマネージャーとして、新規サービスや社内のプロダクトにおけるマーケティング業務全般を幅広く担務している。

 

聞き手:ビルコム株式会社 シニアコンサルタント 倉地大輔

PRコンサルタントとして、Webサービスを提供する国内外大手クライアントのPRプロジェクトに従事し、コミュニケーション戦略設計、メディアリレーション構築、メッセージ開発などに携わる。複雑なビジネスモデルをメディアが取り上げやすい言葉に翻訳することを得意とし、数多くのBtoB企業の情報発信の悩みを解決してきた実績を持つ。

 

目次

・世界中のアカデミアを支援する事業のリーディングカンパニー

・顧客と直接対話する。研究者のトレンド把握を重視

・論文にAIを使うことを当たり前に。PRが担う世論と市場の形成

・「統合型PR」で、ともにストーリーを作る。ビルコムを選んだ背景

・アカデミアを総合的に支援するプラットフォームへ

・まとめ

 

世界中のアカデミアを支援する事業のリーディングカンパニー

カクタス・コミュニケーションズ様の事業内容について教えてください

当社は2002年にインドのムンバイで創業した、研究者や大学教授などアカデミア向けのサービスを提供する企業で、英文校正業界に属しており、広く言えば翻訳業界に位置づけられます。現在は、「エディテージ(Editage)」というプロ校正者による学術論文の校正サービスや、このサービスで蓄積したデータを活かしたAIによる英語論文執筆支援ツール「Paperpal」などを提供しています。

アカデミアが一流国際誌への論文掲載をめざす上で、非英語ネイティブの研究者は言語というハンディキャップを背負うことになります。高品質のサポートを提供することで障壁を軽減し、非英語ネイティブが公平な条件で国際競争に参加できる、そんな状態をめざして大学や企業への翻訳サービスの提供、非英語ネイティブ研究者の国際化支援を行っています。

 

事業においてどのような点に注力していますか

我々が「エディテージ」のサービスを開始してから今年で22年になり、ありがたいことにアカデミアにおけるシェアはNo.1です。日本の研究者で英文で論文を執筆する方の多くはすでに我々のツールを利用いただいていると思います。

英文校正は使ってみないとわからないサービスですので、一度使っていただき、きちんと満足いただいた上で継続的に利用してもらうことが重要だと考えています。 医師や大学教授に話を伺うと、最近では業務が増えて研究に割く時間が減少しているそうです。このようなバリアを取り除いて、研究発表できる環境を整え、継続的な顧客満足を実現することに特に注力しています。

 

 

顧客と直接対話する。研究者のトレンド把握を重視

 

マーケティングの主な取り組みを教えてください

マーケティングで最重要視していることは、顧客の声の把握です。業界のリーディングカンパニーという当社の立ち位置や既存顧客の重要性、そして日本のマーケットの需要をインドにある本社に届け、製品やサービスに反映する必要性があるためです。

日本のマーケティングチームでは、日本のマーケットを正確に語れるように、全員が研究者に直接お会いする機会を設けています。私自身、少なくとも月に1・2名はオンラインインタビューを行ったり、月1回のペースで学会に出席したりしています。

学会へのブース出展も重要な取り組みです。新規のユーザー様に対してサービスを説明するだけでなく、既存のユーザー様から相談を受けてその場で解決する、出張窓口のような対応もおこなっています。1回の学会で、多い時には100名ほどと接点を持ち、論文の手法やトレンドの変化を直接聞いてインド本社へフィードバックし、日本の研究者の傾向を会社全体で把握して、製品開発の参考にしています。製品・マーケティングチームの双方で、さらにお客様のサポートができるよう常に本社と連携しています。

 

論文にAIを使うことを当たり前に。PRが担う世論と市場の形成

PRは、マーケティング活動へどのように貢献していますか?

AIを活用したプロダクト「Paperpal」で、当社としては初めて戦略的なPRを実施しました。Paperpalのサービスイン当初、日本では、論文執筆でのAI利用に対しては賛否両論ある状況でした。前例も、論文を掲載する雑誌側のガイドラインもなく、研究者も戸惑いや迷いを感じていました。AI利用の促進か忌避か、世論はどちらに流れてもおかしくありませんでした。そんな中でPaperpalが新たなサービスとして定着していくために、「研究者がAIを活用することは良いことであり、新しい当たり前である」という世論を形成していく必要がありました。そのため、PRの力で世論形成をし、「AIによる学術論文サポートツール」という新たな市場を創出したいと考えました。

約1年間のPR活動を経て、アカデミアにとってもAIツールの利用が日常的になってきました。先日、研究者を対象に行った「AIツール利用に関するアンケート」の調査結果を発表しました。論文執筆におけるAIツール活用度の変化について聞いたところ、4人中3人が一年前に比べてAIツールの利用頻度が増えた、と回答しています。また、90%以上の研究者が、AIツールを使いこなせると研究キャリアに有利になると思う、と考えていることがわかりました。ChatGPTなどのAI浸透という時流もうまく活用しながら、「研究者がAIを使うことは当たり前である」という世論が形成できてきたのではないかと考えています。ここ最近、学会にブースを出展すると、「Paperpal」を見たことがある、聞いたことがあるという方が足を運んでくださる割合がかなり多くなりました。この1年間の積み重ねで「Paperpal」への注目度がはるかに上がっていることを肌で感じますし、市場形成ができてきていることがとても嬉しいです。

 

PaperpalのPRで行った取り組みについて教えてください

メディアプロモートを軸としたPR活動を行い、掲載いただく媒体の幅が広がりました。SaaSとして興味を持っていただいたり、教育の切り口でAIツールの活用の必要性を感じていただいたりと、媒体や編集者によって関心を持つポイントは違いますが、Paperpalや、アカデミアにおけるAI活用に対する認知向上と市場形成につながったと感じています。

2024年4月にはメディア向けのプレスセミナーを開催し、多くの媒体とのリレーション形成や掲載獲得といったPRの成果をあげることができました。アカデミアにとって、AIツールの利用がいかに日常的になっているかを改めて理解いただける機会になったと感じています。

 

「統合型PR」で、ともにストーリーを作る。ビルコムを選んだ背景

PRのパートナーとして、ビルコムを選んだ背景を教えてください

インターネットでいくつかPR会社を調べ、何社かとお会いしました。ひとつの領域に特化したPR会社が多い中、ビルコムさんは統合型のコミュニケーションを行っているところに魅力を感じました。統合的にメディアを活用し、ストーリーを設計・発信していけるPR会社は日本でも数少ないと思います。

「Paperpal」という前例のない商材や、世論形成という難しい課題に対して理想の状態を示し、かなりのボリュームの提案書をいただいたことも非常に印象的でした。ストーリーを持ってご提案をいただいたので、一緒にPRを行うことでどういったアウトカムが見込め、どういう着地点に辿り着くか想像ができたことが決め手でした。

実際に一緒に取り組んで感じるのは、当社や製品、アカデミアという特殊な業界について担当チーム全体で理解を深めてくれているということです。担当する方によって理解度の差異が出ることが多い中、ビルコムさんは常にチーム全体で内容を把握して共有されているため、安心感があります。方向性がぶれずにきちんと着地できるのは、業界の特徴を正確に理解した上でPR手法や表現を熟考されているからだと思います。

 

アカデミアを総合的に支援するプラットフォームへ

今後の展望についてお聞かせください

研究者にとって、国際的な英文誌で研究成果や論文を発表することは、研究の発展と正当な評価を受ける上で必要不可欠です。非英語ネイティブの研究者に対して言葉の壁を乗り越える手助けをし、世界中の研究者の論文出版を支援する、これは我々の事業の大きな社会的意義であると考えています。かつて日本は論文数も多く、その研究も注目されていましたが、今はさまざまな国が台頭し、日本のアカデミアの低迷も叫ばれています。

当社は現在、論文執筆や出版、その出版後の広報など、さまざまなフェーズでサービスを提供しています。どのような場面でもアカデミアをご支援できる、ということをより認知、理解していただくことがこれから必要だと感じています。

また、2年前から、将来性のある若手研究者を支援するために、研究プロジェクトを始動する際の助成金を提供するプログラムを始めました。このプログラムをきっかけに、一人でも多く学術界のグローバルリーダーが誕生することをめざしています。

会社全体で、アカデミア業界におけるリーディングカンパニーとして研究者をトータルでサポートできるプラットフォームとなり、国際的な研究発信力強化や競争力の向上に、より一層貢献することをめざしていきたいと考えています。

 

まとめ

以上、最後までお読みいただきありがとうございます。

本記事では、カクタス・コミュニケーションズ マーケティングチーム シニアマネージャーの岩田 健太郎様に、マーケティング活動におけるPRの役割や今後の展望についてお話いただきました。

ビルコムは、新たな市場を創造することで、事業貢献につながる統合型の広報・PRを行う会社です。AIをはじめ、新たな市場に挑戦する際の世論形成など、お気軽にご相談ください。

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問い合わせ

 

書き手:ビルコム株式会社 川島弓奈

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