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  • 2021年09月30日
  • PRトレンド

コロナ禍で評価されたPR事例とは?キーワードは「社会課題」の解決-2021年度カンヌライオンズの受賞例より

当社では、週に2回「ビルコムカレッジ(通称:ビルカレ)」という社内研修を行っています。 PRのノウハウを講義やワーク、ディスカッションを通じて学び合う機会として、創業の頃から続いています。 先日の「ビルカレ」では、今年のカンヌライオンズ(カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル・Cannes Lions International Festival of Creativity)の受賞事例から、これからのPRやコミュニケーションのあり方を考える機会を持ちましたので、この記事で紹介したいと思います。

 

 

「変化」を感じた各種グランプリ受賞事例

今年のカンヌライオンズでは、昨年コロナ禍で開催できなかったことを受けて、2020年・21年分の受賞作品がまとめて発表されました。
また、受賞した事例のなかには、企業がコロナ禍の影響で打撃を受けたステークホルダーの支援に取り組むものが多く見られました。

いくつかご紹介します。



TIENDA CERCA(Anheuser-Busch InBev)|Creative eCommerce 部門 グランプリ

Tienda Cerca / Cannes Grand Prix from Oliver León on Vimeo.

コロナ禍で打撃を受けた地元の小規模商店が簡単にe-コマース化できるよう、メッセージアプリ「WhatsApp」を使って簡単に近隣からの注文を受けられる仕組みを構築した事例です。 世界的ビールブランドの「バドワイザー」などを提供するアメリカの大手ビールメーカー アンハイザー・ブッシュ(Anheuser-Busch InBev)の事例で、コロンビアから開始したのち、ラテンアメリカ全体に広がりました。




Shutter Ads (Heineken)|Outdoor部門 グランプリ

 

こちらもビールメーカーの事例です。
オランダで誕生した「ハイネケン」は、年間の広告費の10%を屋外広告に使っていましたが、コロナ禍で閉店せざるを得なくなったバーのシャッターへ出稿場所を変更。店をオープンできず経営に苦しむバーに対し、広告費という新たな収入源を提供しました。

「TIENDA CERCA」も「Shutter Ads」も、中間顧客である小売店の危機を救う仕組みを新たに作り上げ、実際に解決に乗り出した取り組みであると言えます。コロナ禍以外の課題に対しても、同様に顧客やステークホルダーの危機に取り組んだ事例が各部門でグランプリを受賞していました。


Degree Inclusive (Unilever) |Innovation部門グランプリ

 

Degree Inclusive case study from Pablo Maldonado on Vimeo.

視覚や上肢に障がいを持つ人にも使いやすいデザインのデオドラント剤を、当事者や専門家と共創で開発した事例です。

 

True Name (Mastercard) | Brand Experience & Activation部門グランプリ

 

Mastercard True Name - Case Study from Evan Benedetto on Vimeo.

「クレジットカードには戸籍上の名前を表記する」という業界の常識を覆し、トランスジェンダーなどに向けて、表記する名前を選べるカードを発行した事例です。
社会への課題提起を行ったことで、ローンチから半年後には3つの銀行が賛同しました。両事例とも、光の当たってこなかった潜在的ニーズに改めて目を向け、実際の商品開発を通じて、これまでは「困難が当たり前」となっていた顧客の課題を解決したものです。

 

 

PR部門でも「課題解決」がカギに

PR部門のグランプリ事例も、これまで紹介した事例と同様に、ステークホルダーの課題を具体的に解決する取り組みでした。

CONTRACT FOR CHANGE(Anheuser-Busch InBev)|PR部門グランプリ

 

アメリカ国民の90%が「オーガニック製品を購入したい」と思っている一方、アメリカでオーガニック農法を実現している農家は1%のみにとどまっています。完全に移行するには巨額のコストと3年の時間がかかると言われており、ハードルが高いのです。

これを解決するため、前述の米国ビールメーカー、アンハイザー・ブッシュ(Anheuser-Busch InBev)は、オーガニック農法に移行したい農家と契約を締結。移行した際は同社のオーガニックビールブランドである「ミケロブ・ウルトラ(Michelob ULTRA)」の契約生産者となること、移行までの3年間もノンオーガニック製品の材料として生産物を買い取ることを約束し、生産者が安心して移行できるようにしました。

 

シルバー部門にも、以下のような事例が。

 

#LaborDayOn (Red Wing) |PR部門 シルバー

 

Red Wing #LaborDayOn Case Study from Aaron Sa on Vimeo.

コロナ禍で深刻化した失業者問題の解決に向けた、ブーツブランド「レッドウィング」の取り組み。祝日である「Labor Day(労働者の日)」にセールを行う代わりに、自社の求人を公開し、全国の店舗やコールセンター、ウェブサイトを求人受付の場に変えました。この取り組みに200以上の他ブランドも賛同し、SNS等で求人を公開しました。

 

 

 

新たなコミュニケーションのあり方!?

今回の受賞事例の共通点から、これからのコミュニケーションは「企業がステークホルダーの課題を主体的に解決すること」が求められるようになるのではないかと考えています。これまでもこうした取り組みはありましたが、多くが非営利団体や公共団体によるものでした。

 現在、主流のコミュニケーションは、自社の製品・サービスの提供価値を拡張して伝達することで顧客の課題を解決する、「価値拡張型PR」とも言えるものです。成熟化した市場において、多くの企業で必要とされており、コミュニケーション活動が社会課題の解決に結びつくことも多いため、商品やブランドだけでなく企業の評判形成にもつながります。

これからは、その考え方がさらに深まっていくと予想します。企業がサプライチェーン上で社会的な課題となっている点を発見し、短期的な利益は度外視してでも、中長期的なエンゲージメントを見越して、ステークホルダーの課題解決に乗り出すようになっていくのではないでしょうか。

 

担当ライター

ビルコム株式会社 茅野 祐子(ちの ゆうこ)

PRアクティベーション局 部長

メディアプロモーター・デジタルコンテンツ企画・ディレクション業務を経験後、現在はクライアントのブランディング戦略・コミュニケーション戦略全体のプランニングを担当。人事系SaaS・製薬・精密機器等のBtoB、食品・化粧品等のBtoC、ともに幅広く担当。

【受賞歴】
2013年・2014年 Webグランプリ 企業グランプリ部門優秀賞
2015年Asia-Pacific SABRE Awards Finalist

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