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  • 2022年04月19日
  • セミナーレポート

【セミナーレポート】「ジップロック®」のプロモーション戦略 〜価値共創マーケティングに取組む狙いとは〜|戦略的PRの舞台裏

2022年3月30日、旭化成ホームプロダクツ株式会社マーケティング担当の宮崎貴文氏をゲストに迎え、『「ジップロック®」のプロモーション戦略 〜価値共創マーケティングに取組む狙いとは〜』と題したセミナーを実施しました。当日のセミナーレポートをお届けします。ファシリテーターは当社取締役 早川くららが務めました。

 

早川:まずは、宮崎様より自己紹介をお願いいたします。

宮崎:現在、旭化成ホームプロダクツというキッチン回りに使用される消費材領域を扱う部署にて、マーケティングを担当しています。キャリアとしては、2013年に医薬品を扱う旭化成ファーマに入社し、医薬に関するマーケティング業務を経験しました。2018年からは旭化成ホームプロダクツに異動し、2019年からジップロック®の広告宣伝や市場調査などを担当しています。これまで、一貫してエンドユーザーに近いマーケティングを経験してきました。

早川:これまで3年以上、ジップロック®のPR活動をご支援させていただいていますが、マーケティング課題から「下味冷凍プロジェクト」のPR活動へどのように至ったのでしょうか?

宮崎:まずはじめに、ジップロック®には3つのタイプがあります。ジッパーバッグ、コンテナー、スクリューロック容器タイプのものがあります。今回ご紹介する「下味冷凍プロジェクト」においては、ジッパーバックを対象にしたプロモーションとなります。

マーケティングの課題感は、3つありました。

  • 44歳以下、若年層へのアプローチ
  • 成熟した食品保存用途のジッパーバッグ市場
  • 使用率の向上・定着

ペルソナとしては、社会時流も鑑み、共働きで時短意識の高い方を想定していました。また、ジップロック®の使用率向上と定着を見据えていましたので、既にジップロックを使用している方々に対して、さらに違った用途でもご使用いただけるような施策を考えていきました。

 

宮崎:下味冷凍とは、肉や魚に調味料をつけて、フリーザーバックで冷凍保存することです。冷凍されたフリーザーバックを朝、冷蔵室に移動しておくと、仕事から帰ってくる頃には解凍が完了しており、あとは焼くだけでメインのおかずが完成します。調理時間の短縮、冷凍焼けリスクの回避や下味によるおいしさアップ、レシピバリエーションの多さなど様々なメリットがあります。

早川:どういったプロセスで「下味冷凍」というコンセプトに辿り着いたのですか?また、そういった有望なテーマの見つけ方はありますか?

宮崎:ジップロック使用の定着につながる方法やお客様ニーズに応えられる方法は何かを考えました。色々な冷凍保存方法を検討しましたが、「下味冷凍」は私たちが伝えたいメッセージや製品特徴との相性が良く、良い戦略になるのではないかと思いました。

また、定期的に消費者調査を行っていますが、これから伸ばしていきたいことに対するアイデアの種を拾って、トライアル施策から有望なものをピックアップし、大きな投資へと繋げていく、という施策を実践しています。

早川:マーケティング戦略の視点で、本PR活動における評価指標(KPI)はどのように考えていますか?

宮崎:ビジネスですので、ジップロック®の売上に貢献したかというところが最終目標です。どの施策がどのように寄与しているかをウォッチしています。ジップロックは認知度が高く、多くのお客様にご愛顧頂いている商品ですので、ジッパーバッグを使った「下味冷凍」市場が大きくなることにより、売上にも繋がってくるだろうと考えていました。そのため、中間KPI(=PR活動における目標)としては下味冷凍の実行率(月の実施頻度、1回あたりに利用枚数)を置きました。

早川:ジップロック®のプロモーションにおいてはテレビCMなども行っていますが、広告とPRをどのように使い分けされていますか?

宮崎:PRの活用において、2つのことを意識してきました。まず、説明コストが高く(=説明することが多い)、ストーリー性がある場合にPRという手法は適していると思っています。例えば「下味冷凍」ですと、調味料と合わせた保存方法であったり、平日朝の解凍方法であったり、時短やおいしさなど様々なメリットなど、多くのことを伝える必要があります。それに加えて、対生活者においてストーリー性も帯びています。テレビCMやWeb広告など時間や枠が限られている中で、強烈に記憶してもらいたいという広告宣伝戦略とは違うのではないかと考えました。

2019年から本格的にPR活動を開始し、まずはベーシックなメッセージである「時短・おいしさ」を訴求しました。2020年はレシピのバリエーションを伝えるにあたり「作りまわし術」をメッセージとしました。しかし、20年初めには新型コロナの拡大があり、巣ごもりなどの社会時流からくる消費者意識との乖離を感じ始めました。そのため、すぐにメディアニーズの変化をキャッチし、メッセージの軌道修正を行いました。

 

宮崎:もう1つ、PRは社会ごと化したい場合に適していると思います。「下味冷凍」をいかに社会ごと化してもらえるかがポイントだと思っていましたので、PRを中心としたコミュニケーションは相性が良いのではないかと考えました。

2019年から、ゆとりある時間を満たす「ゆとりうむプロジェクト」へ参画し、企業や有識者の皆さんと共同のメッセージを出していくことで、社会ごと化を図っていきました。また、コロナ禍になり注目を浴びた「冷凍保存」というニーズに応える取組みも実現していきました。ゆとりうむプロジェクトの理事でもある、冷凍王子の西川剛史先生(冷凍生活アドバイザー・冷凍王子)に下味冷凍レシピと一緒にジップロックをご利用いただくことで、テレビやWebメディアでの露出にもつながりました。西川先生のような専門家の方により、第三者目線で発信いただいたことで、社会ごと化につながったのではないかと思っています。

早川:「ゆとりうむプロジェクト」に参画されて、どのようなメリットを感じられていますか?

宮崎:1つ目は、色々な企業さまとコラボレーションができる枠組みとしての価値です。最近も、コラボレーション機会が増えているのですが、こういった場はとても貴重に感じています。2つ目は理事長の筒井淳也先生(立命館大学 産業社会学部 教授)や理事の西川剛史先生など、皆さんが発信されている社会的なメッセージとブランドのメッセージを結びつけられるところは、「社会ごと」という観点で魅力的な取り組みになっています。これらは企業1社単独では実現しづらいことだと思っています。

早川:「ゆとりうむプロジェクト」は食品、家電、日用品など参画企業も様々ですので、ご参加の皆さんもぜひ興味を持っていただければ幸いです。本日は貴重なお話をありがとうございました。

 

関連記事:時短から時産「ゆとりうむプロジェクト」 食品・日用品・家電メーカーらが業界の垣根を超えて参画する理由とは?

 

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