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  • 2026年04月24日
  • PRノウハウ

競合と差がつく!BtoB広報成功のための5つのポイント

【結論】BtoB広報で競合と差をつけるには、「広く知られる」ことではなく「深く・正確に知られる」ことを目指し、①どう知られたいかの定義、②3か年から逆算した状態目標の設定、③ヒアリングとファクト開発、④業界・社会課題の発信、⑤オセロ戦略によるメディア攻略、の5つを実践することが重要です。

BtoB企業の多くがPRに取り組んでいますが、「認知向上」という漠然とした目標を掲げたまま思うような成果を得られていない、といったご相談をいただくことがあります。BtoB広報はBtoC広報とは根本的に異なる特性を持ちます。本記事では、BtoB企業が陥りやすい失敗パターンを整理したうえで、競合と差をつけるための5つのPR戦略を解説します。

 

1. BtoB広報がBtoCと異なる本質的な理由

BtoCのPRでは「とにかく社名を広く知ってもらう」ことが有効な場合があります。顧客が多くの選択肢から素早く判断する場面では、反復した認知形成が購買行動に直結するからです。

しかし、BtoB企業の意思決定プロセスは異なります。経営者や役職者が複数の関係者を巻き込みながら、時間をかけて検討を進めます。選択肢は絞られており、「知っている」より「何ができるか・どう解決できるか」が購買決定に影響します。

BtoB広報の核心:「広く浅く知られること」より「深く・正確に知られること」を優先する。ターゲットとなる意思決定者が「この会社に相談したい」と感じるほどの信頼と専門性を積み上げることが重要です。

 

2. よくある4つの失敗パターン

BtoB広報の本質的な特徴を理解していないと、以下のような失敗が起きます。実際の現場で見られる4つのケースを紹介します。

ケース①ニュースを創れない
BtoB事業は機能やサービスのアップデートはあるものの、新製品が年に何度もリリースされることは少ない。アップデートを発信してもピックアップされずに終わってしまう。

ケース②社内での連携が取れない
ソートリーダーシップ戦略を推進しようとしても「事業のことしか話せない」「取材対応が難しい」という上層部が多い。事例発信しようとしても社内での連携がスムーズにいかない。

ケース③焼き畑式のメディアプロモート
次々にメディアにアプローチして、ダメだったらすぐ次のメディアを開拓。重点メディアの数が多くなく、すぐに当たり切ってしまい嫌がられてしまう。

ケース④施策が一辺倒
プレスリリース、メディアプロモート、メディア向け勉強会の繰り返し。活動当初は良かったが、成果も伸び悩む。次の一手が見えなくなる。

 

3. BtoB広報 vs BtoC広報:特徴比較

BtoBとBtoCでは、ターゲットから求められる情報の質まで異なります。下表で整理します。

比較項目BtoC
一般消費者向け広報
BtoB
企業・法人向け広報
ターゲット
Target
製品・サービスにより様々
一般消費者全般
経営者・役職者・購買担当者
意思決定権を持つ複数関係者
対象媒体
Media Coverage
媒体数が多い
TV・雑誌・Web・SNS等 幅広く選定
媒体数が少ない
業界専門誌・経済メディア中心
記者が求める情報
Info Required
わかりやすさ・親しみやすさ
一般読者が理解できる表現
専門的な深さ・信頼性
データ・実績・専門知識の裏付けが重要
求められるニュース要素
News Elements
新規性・時流・話題性
実利・季節感・トレンドとの連動が重要
新規性・時流・技術/実績・大成(業界地位確立)
実績の積み上げと業界内地位が重要
PR戦略の方向性
PR Direction
広く浅く認知を拡大
社名の反復露出・大量リーチ
深く正確に「何ができるか」を伝える
課題解決力と専門性の訴求
意思決定プロセス
Decision Process
個人・短期間で判断
感情・感覚が影響しやすい
複数関係者・長期間で合意形成
論理・実績・信頼が重視される
重視するKPI
Key KPIs
リーチ数/広告換算費
SNSインプレッション
指名検索数/重点媒体掲載率
問い合わせ数/獲得率
リレーション戦略
Relationship Strategy
多様なメディアへ幅広くアプローチ
量的な露出の最大化
オセロ戦略:1人1人との関係性を強固にする
重点媒体との濃いリレーション構築

 

4. 競合と差がつくBtoB広報で押さえるべき5つのポイント

BtoB広報の本質を踏まえ、ビルコムが多数のBtoB企業支援から独自に体系化した「"深めて"から"拡げる"PR戦略」として5つにまとめます。

「認知向上」ではなく「どう知られたいか」を定義する
「社名を広める」ことを目標にした途端、PR活動は社名の連呼になります。BtoBでは「何ができる会社か」「どんな課題を解決できるか」+「好意」を設計することが本質です。ターゲットの意思決定者が「この会社に相談したい」と感じる状態をゴールとして具体的に描きましょう。

3か年から逆算した状態目標を設定する
短期の露出数を追うのではなく、「3年後にどうありたいか」から逆算して各年度の注力事項を設定します。目指す状態・KPI指標・実施施策を時系列で整理し、毎年度の進捗をチェックする仕組みを作ることで、PR活動が経営目標と連動します。

ヒアリングとファクト開発で情報の精度を上げる
焼き畑にならないために、最初の1〜3か月で「メディア・KOLへのヒアリング → ファクト開発 → 情報発信のトライ&エラー」のサイクルを回します。記者が何に関心を持つか、自社がどう認知されているかを把握したうえで、発信すべきファクトを特定・磨き上げることが重要です。

自社だけでなく業界や社会を語る
自社のサービスや製品を語る前に、「業界課題・顧客課題・社会課題を独自の目線で語る」ことがBtoB広報の重要な差別化要因です。社会課題をあらゆる場所で語りながら、自社のソリューションや顧客事例を紐づけて発信することで、単なる宣伝ではなくオピニオンリーダーとしての地位を確立します。

オセロ戦略で丁寧にメディアを攻略する
「ダメだったらすぐ次」という焼き畑アプローチではなく、「1人1人のメディア・記者と確実に関係を構築していく」オセロ戦略が有効です。記者の興味関心・担当領域・過去記事を管理したメディアリストを整備し、リレーション構築の進捗を定量管理します。メディアリスト全体数・リレーション数・新規リレーション数・取材獲得率などをKPIとして追いましょう。

ビルコムでは、これら5つの戦略を具現化する「統合型PR」を提供しています。PR効果測定ツールPR Analyzerによるデータ分析を活用し、企業の持続的な成長を支援します。BtoB広報の専門支援についてはこちらもご覧ください。

5. ファクト開発:情報の精度を高める方法

BtoB広報で最も重要なのが「ファクト開発」です。自社が持つ情報を体系的に整理し、メディアが取り上げやすい「使える情報」に磨き上げます。ファクトは以下の7カテゴリに分類して整理します。

STEP 1:情報を7カテゴリに整理する

カテゴリ整理する情報ポイント
サービス 導入社数・技術的優位性・他社との比較 自社プロダクトの強みを整理する
人物 ソートリーダーシップ(特徴的な思考)・エピソード 経営者・専門家の自由な発信を整理
人事・働き方 スポークスパーソン・人事制度・社会貢献活動 企業文化や働き方、共感を得る情報
イベント・プロジェクト 大型イベント・共創プロジェクト・戦略発表など タイムリーなメディア接点を創出
業績・実績
報道価値大
顧客成功事例・売上実績・アワード受賞歴 プレスリリース・取材対応の核となる素材
調査データ
報道価値大
顧客層へのアンケート調査・実証実験結果 独自データは記者が最も求める一次情報
専門家コメント 社内・研究所による専門的なコメント 第三者の視点で紐付けた専門性の補強

↓ 素材化・整理 ↓

STEP 2:ファクトブックとして蓄積

FACT BOOK(ファクトブック)

  • 7カテゴリの情報を一元管理
  • メディア別に使い分けられる形に整理
  • 定期更新で情報の鮮度を維持
  • 営業・CS・企画と横断して収集

社内横断で情報を集約・素材化する、PRの「武器庫」として機能する。

STEP 3:メディアへ戦略的に提供

プレスリリース
広く一斉型の情報の配信
取材対応
記者質問への裏付け素材
勉強会・提案
記者への独自情報提供

ファクト開発のポイント

  • 「何を発信するか」より先に「何を持っているか」を棚卸しする
  • 業績・実績・調査データは特に報道価値が高い
  • 営業・カスタマーサクセス・経営企画と横断連携で収集する

 

Q&A

Q. BtoB広報とBtoC広報の本質的な違いは何か?

A. BtoCは「広く浅く知られること」が有効な場合があるが、BtoBは意思決定プロセスが複雑なため「深く・正確に知られること」が重要です。

 

Q. BtoB広報でよくある失敗パターンは?

A. ①ニュースを創れない、②社内連携が取れない、③焼き畑式のメディアプロモート、④施策が一辺倒、の4つです。

 

Q. 競合と差がつくBtoB広報の5つのポイントは?

A. ①「どう知られたいか」を定義する、②3か年から逆算した状態目標を設定する、③ヒアリングとファクト開発で情報精度を上げる、④自社だけでなく業界や社会を語る、⑤オセロ戦略で丁寧にメディアを攻略する、の5つです。

 

Q. 「オセロ戦略」とは何か?

A. 「ダメだったらすぐ次」という焼き畑アプローチではなく、記者一人ひとりと確実に関係を構築していく、ビルコム独自のメディアアプローチ手法です。

 

Q. BtoB広報における「ファクト開発」とは何か?

A. 自社が持つ情報を体系的に整理し、メディアが取り上げやすい情報に磨き上げるプロセスです。ビルコムでは7つのカテゴリに分類して整理します。

 

Q. BtoB広報の最終的なゴールは何か?

A. 単なる露出獲得ではなく、経営目標に紐づいた「信頼の蓄積」です。

 

まとめ:BtoB広報は「対話」と「ファクト」で事業を動かす

BtoB広報のゴールは、単なる露出の獲得ではなく、経営目標に紐づいた「信頼の蓄積」です。本記事で紹介した5つの戦略を実践できているか、改めて自社の活動を振り返ってみましょう。

  • 認知向上だけでなく「どう知られたいか」の定義ができているか
  • 3年後の理想の状態から、逆算したKPIを立てているか
  • 記者やKOLの声を聞き、発信する情報の精度(ファクト)を磨いているか
  • 自社の宣伝だけでなく、業界や社会の課題を自らの言葉で語っているか
  • 媒体一人ひとりの記者と「オセロ戦略」で向き合っているか

これからの時代の評判形成は、製品力や業績だけでなく、企業の「倫理性・社会価値・対話力」が鍵を握ります(詳しくはこちら)。

「施策がマンネリ化している」「具体的なKPI設定に悩んでいる」というご担当者様は、ぜひお気軽に当社までご相談ください。

 

ビルコムへのお問い合わせはこちら

 

書き手:コーポレートブランディング部 川島弓奈  

 

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