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はじめて広報・PR担当になった皆さまへ-新人広報が身につけたい5つのスキル

公開日:2019年4月23日   カテゴリ:

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ソーシャルメディアの浸透や様々な新メディアの出現により、生活者が情報を得るチャネルはますます複雑化。時代が変化するにともない、企業と生活者の橋渡し役である広報・PR担当者に求められるスキルも変化しています。コミュニケーション手段が複雑化する現代において新人広報はまずどんなスキルを身につけるべきなのか、ビルコム株式会社取締役・早川くららに話を聞きました。

広報は今後価値がますます高まる仕事

PRの仕事に従事して早10年以上になります。長年広報・PRを支援させていただいているからこそ思うのは、広報の仕事は今後ますます価値が高まっていくだろう、ということです。それは、「メディアやステークホルダーが多様化しているからこそ」と言えるかもしれません。

ソーシャルメディアの登場で、企業の実態がさまざまなカタチで発信されやすい世の中になりました。これまでは企業の公式発表が情報の中心でしたが、今は生活者が発信する情報が大きな影響力を持つ場合もあります。このような時代の中で、もはや広報はプレスリリースを配信する、メディア掲載のレポートを作る、というような仕事をするだけでは務まらなくなってきています。


情報波及の流れが複雑になっている現代において、自社のファクトをどう外部に発信し、情報を受け止めてくれるステークホルダー(※)とどう関係性をつくっていくのかを考える仕事は、非常に価値が高い仕事だと考えています。


(※)ステークホルダーとは、組織が行う活動に関わる利害関係者のことです。具体的には、株主、従業員、顧客、取引先、地域社会、行政機関などを指します。

新人広報が身につけるべき5つのスキル


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1:圧倒的なブランドラブ

"ブランドラブ"とは、PRする自社やブランド、商品を心から愛する、という意味です。


PRする対象となる自社・サービスへの想いや熱量があるかないかで、成果はまったく変わります。広報は自社や商品のファンを増やすことが大きなミッション。最初は何の興味も持ってくれなかった記者や生活者をファンにしていかなければならないのです。


誰でもそうですが、自分の好きなモノや人の良いところは発見しやすく、それを語るときには自然と熱がこもった口調になります。「ちょっと話を聞いてみてもいいかな」「ちょっと商品を見てみてもいいかな」と受け手の心を動かすためには、情報を伝える自分の想いや熱量が重要です。 これは広報・PR担当者として基本中の基本。ファンを増やしていきたいなら、まずは自分が自社や商品の一番のファンになりましょう。

2:世の中の時流を読み解く力

広報・PRは、企業と世の中の橋渡し役です。積極的に自社の情報を発信するということは大事ですが、自社目線の独りよがりな発信ではステークホルダーに情報をしっかり届けることができません。大前提として、自分の情報をより相手に響くものにするには、世の中の流れを敏感にキャッチすることが非常に重要なのです。


メディアはどのようなものを求めているのか、世の中で何が起こっているのか、またはこれから何が起ころうとしているのか。社会の流れに合わせて自社の情報を上手く料理し、適したチャネルで発信する必要があります。


また、企業や商品によって変わりますが、情報を届けたい対象は必ずしも自身と同じ世代・ライフスタイルではありません。ほかの世代がどのようなインサイトを持つのかを把握するために、多方面にアンテナを張ることは広報として必須。オン・オフ関係なく出会った人に興味を持ち、インサイトを自ら知りに行く努力が必要です。


そして、世の中の動きを把握する際は、データもうまく活用するのがいいと思います。活用できるデータは、政府や団体が発表したもの、民間企業が調査したもの、自社で蓄積した過去のメディア掲載情報など多岐にわたります。広報には情報の受け手の立場で物事を見る客観的な視点が必要です。自社や競合企業、生活者やメディアの動きを把握したいときは積極的にデータを活用することをオススメします。データを正しく読み解くための基本的な統計知識は身につけておくといいでしょう。


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3:攻めの姿勢でニュースを発掘する力

広報部は、社内に転がっている様々な情報を把握してニュース化していきます。しかし、広報部以外の部署では、ニュースになる情報かどうか判断ができないということも多いです。その結果、大きなニュースになりうる情報が誰にも気づかずに埋もれていく、ということも十分考えられます。

また、たとえ社内から情報が上がってきたとしても、リリースする内容が完全にかたまっている状態だと、ニュースという観点では手遅れの場合もあります。


広報に大切なのは"攻めの姿勢"。社内から情報が上がってくるのを受け身で待っているだけでは十分ではありません。自らニュースの芽を発掘しに行くことが求められます。そして、その情報はまだ内容が確定していないものや、これから起ころうとしているフェーズのものがベストです。このフェーズの情報が手に入ると、ニュースにするために必要な要素を担当部署にPR視点で伝えることができます。また、その情報をどのように料理して、どのように見せればステークホルダーの興味をひけるかを考えることができます。


また、社内から情報が上がってこないようであれば、社内への啓蒙活動も重要です。ニュース性がある情報とはどのようなものなのか、メディアに露出したり、ソーシャルメディアで拡散されたりすることで会社にはどのようなメリットがあるのか。広報やPRの必要性を説くことで、情報が自然と広報部に上がってくるスキームをつくりましょう。


これは社外広報に限らず、今後重要性が増す社内広報においても必要な姿勢です。インナーコミュニケーションを円滑に推進できるかどうかは、情報収集の速さや量にかかっていると言っても過言ではありません。ニュースになる情報はどこに潜んでいるかわかりませんので、どの部署からも情報収集できる体制をつくっていくことが重要です。まずは多くの部署の方と話したり、上司にお願いするなどして他部署の会議に参加させてもらったりすることから始めましょう。


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4:情報をカタチにする力

情報を集めた次に必要なのは、世の中に発信できるカタチにつくりあげていく力です。調整力、とも言えるかもしれません。


メディアから求められた周辺情報をさらに調べたり、取材のために社内の人や場所を調整したり、時には社長にコメントをもらうために奔走したり...。さらに、メディアには「今日明日で取材させてほしい」とリクエストをもらうこともしばしばで、スピーディに各所の調整を行っていくことが必要です。「やっとメディアに掲載される」というフェーズになっても広報の気は休まりませんが、この過程は情報を発信するうえで外せない非常に大事な部分です。


近年は新聞やテレビなどのアーンドメディア以外にも、自社でソーシャルメディアやオウンドメディアを運用するケースも増えています。PESOメディア(Paid、Earned、Shared、Ownedのメディアを表す言葉。最近では、生活者に重要視されるメディア順に並び替え"SOEPメディア"と呼ぶこともある)を組み合わせた情報発信はいまや当たり前のように行われていますが、どのメディアであれ"カタチにする力"は必須。自社メディアであっても情報の鮮度が高いうちに発信するには、各所をスピーディに調整する必要があります。この過程をスムーズに行うためにも、広報・PRの必要性を社内に啓蒙しておくことは重要です。


そして、協力してもらったのにカタチにならなかった時や、逆にうまくいった時は対面などで謝罪や感謝の気持ちを伝えておくことが大事です。皆さんのファンや協力者を増やしておくといいでしょう。


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5:常に最悪の事態を想像するリスクマネジメント力

ソーシャルメディアの普及にともない、生活者とのダイレクトコミュニケーションが可能になった反面、不祥事や企業に対するネガティブな情報があっという間に広がってしまう世の中になりました。少し前に連日メディアで報道された"バイトテロ"も、現代だからこそ起こった問題です。アルバイト社員の軽率な行動がソーシャルメディアで拡散され、企業イメージに大きなダメージを与えました。


リスクをゼロにすることは難しいかもしれませんが、大事なのは「危機は訪れるもの」という姿勢で準備をすること。起こりうるリスク、最悪の事態を想定して対策を講じることが広報部門には求められます。そのためには、日頃から世の中の流れをキャッチして自社に起こりうるリスクを洗い出す、ソーシャルメディアで問題になりうる生活者や社員の発言はないかをチェックするなど、様々な準備が必要です。


情報拡散のスピードが早く、企業にも誠実でスピーディなコミュニケーションが求められるデジタル時代だからこそ、平常時の準備が物を言います。


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広報として絶対に身につけたいスキルを5つお伝えしましたが、コミュニケーション業界で働くのならば知識を積極的に吸収する姿勢が大切です。何度も話に出てきていますが、広報は各ステークホルダーの動向にアンテナを張ることが必要ですし、この業界では新しい手法が次々に登場しています。時代にあわせて広報に求められるスキルは変わりますので、意欲的に知識を吸収して広報スキルをアップデートしていきたいですね。


■プロフィール
早川くらら(ビルコム株式会社 取締役)
2005年ビルコム株式会社に入社。企業規模、業界を問わず様々なクライアントのコミュニケーションプランニングに携わり、新規事業の立ち上げも経験。2015年、当社取締役に就任。戦略PR・マーケティングに関する連載多数。


(書き手:ビルコム株式会社・高橋)




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